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「ハウルの動く城」は今の時代そのものだなあという話

 

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魔法の世界に逃げ込んだ男の子ハウルと、仕事ばかりで心がお婆ちゃんのように干からびた女の子ソフィー。
 
この二人が出会って共同生活を送ってると、さて戦争という社会的な義務が発生し、二人はこの義務に立ち向かわざるを得なくなる。
 
義務から逃げ続けていたハウルは、ソフィーを守るため初めて自分から戦うことを選ぶ。孤独に干からびていたソフィーは家族を持ち、人と世界と関わるということを思い出す。
 
そして二人は傷つき・・・・・・ハリボテの城は壊れ、外面がすべて消し飛んだときに、ついに二人はなくしていた心を見つける。
  
 
 
 
・・・・・・ってのが「ハウルの動く城」の大ざっぱな話ですが、よくよく考えると、この話は今の時代そのものじゃないですか。
 
魔法の世界に逃げ込んだハウルなんてのは、まさにすべてをゲームとして捉える、ネットやオシャレやセックスの世界にずっぽしの現代男子の象徴なわけです。
 
心がお婆ちゃんなソフィーなんてのも、日常に忙殺された、孤独と虚しさを抱える現代女子の象徴です。
 
その現代人二人が、あるとき避けられない社会の荒波に出会う。言ってみれば平和ボケして病んでる二人が、戦争という超現実を突きつけられる。
 
この超現実は、たとえるなら震災なんかの自然災害とかもそうですね。思考という魔法で守られた世界をのうのうと生きていると、ある日いきなり超現実が向こうからやってくるというわけです。
 
そして、なすすべなく超現実を生きるほかなくなった二人は、必死に生きるということを思い出す。必死に生きることでこれまで閉じこもっていた自分の城から、実は自由に飛び出せることを思い出すのです。
 
すると、「ああなんだ、すべてはハリボテだったんだ」と気づいて・・・・・・
 
そして、忘れていた心や愛を思い出す。
 
(つまり、素直になれる。本音になる。なにかを気にして好きな人に素直に『大好き』と言えない人はまだ魔法にかかっているというわけ)
 
 
 
ちなみに映画には、魔法で「かかし」にされた王子がいましたが、これは僕らみんなにかけられている魔法です。外見にとらわれているというか。さらにいえば、よく分からずに始まった戦争の終わる鍵が、実は身近なところにあるという。複雑のようなみえて、物事は実はシンプルなんだという。
 
で、火の悪魔カルシファーは物質主義の象徴で、現代で言うとこの原発スマホでしょうかね。その火の悪魔の力でハリボテの城が作られていて、僕らはどっかでその悪魔と取引きをしているというね。
 
 
まあこの世界は、思えばとんでもなく魔法が幅を利かせた世界ですな。
 
いやいや。僕も魔法を解こうとするじゃなく、魔法をかける側に回った方が楽に生きられそうなのに、まったく、なにしてんだろうな。