「オカノマサシの弁明」

f:id:nagarau:20150411225709j:plain

 

来月の18日に、イベントをすることになりました。

タイトルは「オカノマサシの弁明」です。
 
 
オカノマサシとは僕の本名なわけですが、そのタイトルから読めるように、僕が自らの罪を弁明するというイベントをします。

 

どんな内容かというと、内容は「ソクラテスの弁明」よろしく、裁判を象ったものです。つまり、僕が被告となり、お客さんには僕を有罪か無罪に裁く陪審員になってもらいます。

 

僕が、いつもfacebookでやってるように「この世の中は、これでいいのか?」と発言をするわけです。「あなたは、それでいいのか?」と挑戦をするわけです。

 

そして、その発言自体が、僕の罪なのです。

 

僕の発言は、おそらく一般的な社会では到底受け入れられない発言でしょう。もっと言えば、スピリチュアルや、エコや、社会運動といった、僕の身近な人が良しとする部分にまで、なにかしら勘に障る発言をするでしょう。

 

それに対し、お客さんは陪審員として僕になんと言うのか? どんな対話が成立するのか? そして、最後に、僕にどんな裁きをくだすのか?
 
 
なぜこんなイベントをするに至ったかというと、ことの発端は、友人のギャラリーオーナーが、僕のfacebookの記事を見て「ひこのお話し会をしたいんだけど」と僕に振ってくれたのがきっかけでした。

 

有り難い話だな~と喜びつつ、しかし、ふと僕は思いました。

 

「僕ごときが、人前でえらそうに話せる立場だろうか」と。

 

もっと言えば、僕は、このごろよくある「○○さんを囲む会」的なものが非常に嫌いでした。ひとりのスピーカーが偉そうに壇上にあがり、なにかしら正解っぽいことを話し、お客さんは、あくまでお客さんとしてその話を受け取るという。

 

いわゆる「トップダウン」とでも言うのでしょうか。それが僕には、盲信する信者を増やす、ネズミ講的な仕組みにしか見えなかったわけです。結局トップの人しか得しない、アイドルとファンの構図じゃないかと。

 

言い過ぎを承知で言うと、結局、自分で考えられない馬鹿を量産してるだけなんじゃないかと、そう思ったのです。

 

で、もし僕に良心があるならば、こういうことだけはしたくなかった。

 

たとえて言うなら、お客さんがカゴの中の鳥だとしたら、いままでのお話し会は、鳥そのものを変えるんじゃなく、鳥のいるカゴとエサを変えるお話し会なんです。カゴの鳥に、新しい夢を見させるだけのものなんです。

 

僕はそれは嫌だった。もしスピーカーに良心と、恥を知る心があるなら、そうであってはならないと思いました。カゴの鳥が自らカゴを飛び出すことこそ、カゴを出て「ああ、僕の翼はこんなに大きかったのか」と自分自身に気づくことこそに、スピーカーは喜びを得るべきだと、そう思ったのです。

 

主役はあくまでスピーカーじゃなく、お客さんであるべきなのです。

 

そして、そのときにふと閃いたのが「ソクラテスの弁明」でした。

 

あの話を読んだ方は分かるかもしれませんが、実はあの話の主役は、ソクラテスではありません。弁明するソクラテスじゃなく、ソクラテスに死刑の裁きをくだす民衆こそが実は主役なのです。

また、ほかの有名な裁判でいうと、イエス・キリストの裁判もそうです。

 

あの話も、民衆が死刑を望まなければ、イエスは死刑にはならなかったのです。イエスに決定権はなく、あくまで民衆がその物語を作ったのです。

 

もし、いまの時代に、ソクラテスやイエスの裁判があったら・・・・・・あれから2000年たったいま、人々は、一体どんな判決をくだすでしょう? ソクラテスを許し、自らの無知を認めるのか? イエスを許し、自らの罪をも許せるのか?

 

この物語は、民衆、もしくはお客さんが、自らくだす裁きをもって、自らの進むべき道を選ぶのです。受け身でなく、その瞬間だけでも主役として、自分で世界を動かす能動的な体験をするのです。

 

もちろん僕は、ソクラテスやイエスに及ぶような人間では全くないです。ただ、ここで被告は脇役ですから、イエスだろうと、僕だろうと、そんなのはどうでもいい。あくまで主役は、裁きをくだす人たち。

 

僕の話しを良しとするかどうか・・・・・・もし僕が有罪となれば、僕は言い渡されるあらゆる罰を、甘んじて受けましょう。
 
 
そんなわけで、このイベント・・・・・・いや、この物語についての説明をさせていただきました。

さあ、一体どんな答えが返ってくるだろう。このイベントは、いまの僕のこの世界への精一杯の問いかけです。

 

イベントページはこちらから
https://www.facebook.com/events/408846099297941/