読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ツイキャスで童貞をもらった女の子の話を聞いた

童貞 つれづれ

思いついて、選挙のときしか触ったことないツイキャスを触ってみた。
 
 
 
僕は選挙の街宣の手伝いをよく頼まれてきたんだけど、そのときに「ツイキャスだ、ツイキャスで配信しろ」って、ツイキャスを一度も触ったことないような方々によく言われてきた。
 
 
いやもっといえば、実際に戦場で機関銃をぶっ放してたような方に、戦場でよくある光景「銃を構えろ! さっさと撃て!!」と同じテンションで、まるでツイキャスしなければ僕を殺すといった目つきで睨まれながらツイキャスをしていた、ああ、悪夢のような記憶がよみがえる。。。
 
 
 
ともかく、そんなんだから、選挙が終わると同時に、もう二度と触りたくないと思っていたツイキャスを、昨夜、ふと、なんの理由もなく開いてみた。
 
すると、選挙のときと違って、まったく平和な配信ばかりで驚いた。
 
 
 
マスクをつけた女子中学生が、勉強したりしながら、もにょもにょ独り言を垂れるかのような配信。
 
シンガーソングライターだっていう女性が、ギター持ちながら歌ったりなんだりする配信。
 
孤独そうなおっさんが、人の悩みに答えますよと言い、けど誰ひとり相談してない配信。
 
 
 
こんな世界があるんだなーと、様々なチャンネルをみながら、なにか不思議の国に迷い込んだような思いがした。
 
あるチャンネルに入ると、タバコに火をつけてる女性の姿が映し出された。右上に現在の閲覧者数が出るんだけど、そこに1人と出ていた。つまり、僕だけしか見ていない。
 
 
「あ、1名さんいらっしゃーい」
 
 
画面に映る女性が、口から煙を漏らしつつこちらを見た。まるで、目があったような気がして、おぅ、と僕の口から空気をつぶしたような声が漏れた。
 
 
なんでこの人たちは、ツイキャスを配信するんだろう? たった1人か2人しか見てないような配信で。もしかしたら誰も見てないこともあるだろうに、なのにスマホを自分を映し、なにを待っているのだろう。
 
 
さみしさだとか、自己重要感を満たすためにとか、物知り顔のハゲメガネの人にいろいろ言われそうだけど、でも僕は見ていて、それより素敵な理由がここにはあるような気がした。誰も気付いてない、なにかこの社会から隠れてしまったけど必要なものが、この世界にはある気がした。
 
 
 
またしばらく見てると、はじめてツイキャスをしますっていう女の子のチャンネルを見つけた。開いてプロフィールを確認すると、なにやらソープ嬢の仕事をしている子なのらしい。
 
 
ほほほーと、しばし見てみることにした。スケベですいません。
 
 
じゃなくて、見ていると、コメント欄に僕が子猫に思えるほどの野獣がやんやと集まりだし、まるでその子の記者会見かというように質問をしはじめた。
 
なかには、俺はさわやかな好青年ですよと言いたげな、休日はなにして過ごすの? という浅い質問をする人もいたが、おまえが誰より下心あるわい!と、僕の目は騙されない。
 
 
 
そんなんで、コメント欄の人間模様も面白くなって見ていると、ある人の「京都にいったことある?」という質問に、「京都は先々週いったよー」と、「年下の子の童貞を奪っちゃった」と、その子が言った。
 
 
そして「後悔してるんだよねー」といいながら、その子の口から、ひとつの物語が語られはじめた。
 
 
 
その子はネットゲームが趣味らしく、そのネットゲームを一緒にプレイする友達みたいなのがいるらしい。その何人かの友達のうちの1人が童貞の彼で、彼が「おれは童貞だから」ということを言ったときに、彼女は「じゃあ、私が童貞貰ってあげるよー」と言い合うような、そんな感じの仲だったのだそう。
 
 
それで先々週、彼のいる京都に遊びに行くことになって、2人はデートっぽいことをしてお酒を飲んだりして、彼にとっては初めてのラブホテルに入った。
 
そういうことしなくていい、眠るだけ・・・・・・なんて言いつつ2人はベッドに横になった。
 
すると、ベッドの傍らにサービス品としての大人のおもちゃが置いてあった。彼がそれを見つけて、それで遊びはじめ、それを彼女の肩に当ててとかするうちに、自分の手で彼女の身体に触れはじめた。
 
といっても童貞なもんで、肩や腕をつんつんしたりとか、ハグして背中をなでたりとかするくらい。あまりに神聖すぎて、おっぱいなんて触るどころの騒ぎじゃない。
 

そんな純粋なふたつ年下の彼を、彼女は、可愛いなあと見つめていた。このままでもいいなー。このまま一緒に眠って終わるのかなーと、ぼんやり考えていた。
 
すると彼が、ちょっとおちゃらけたように「おっぱい大きそうだね」と言った。それに彼女は、なんのてらいもなく自然に答えた。自然に、口から言葉が漏れるように
 
「触っていいよ」

と言った。  
 
 
それで彼は彼女の身体を触り・・・・・・そして彼女の身体を、女性の身体を知った。けど、いざするとなると緊張して彼のものは使い物にならず、彼女は慰めるように口で彼を逝かせて、そのまま2人はベッドに横になった。
 
横になっても、彼は愛しそうに、ずっと彼女の身体を触り続けた。
 
彼女は旅の疲れもあり、触られながらそのまま寝てしまった。
 
 
何時間たったのか、彼女がふと目を覚ますと、彼はまだ彼女のおっぱいを触っていた。一睡もせずに、ずっと幸せそうに触っていたらしい。
 
彼女は、まじかよと思いながら、けどその初めてのことに心に不思議な感情がとくとくとわいてきた。母性本能のような、可愛くて、愛おしい、けど彼は私でいいのだろうかと思った。
  
 
そして、そのまま。
 
緊張もとけて、今度はちゃんと出来た。バックで中出しという、彼にとって晴れ晴れとした童貞卒業となり、彼女は彼に見送られ京都をあとにした。 
 
  
けど、本当にしてよかったのだろうか。彼は、私でよかったのだろうか。
 
 
彼女は落ち込んで、友達やみんなに聞いた。まるで、悪いことをしたと告白するように。

するとみんなは、「きっと感謝してると思うよ」と言った。誰にこの話をしても、みんなそう言う。みんな「よかったね」という。彼女は、それが飲み込めない。その後も、彼とは仲良くやりとりをしている。けど、本当に良かったのか、純粋なものを汚してしまったんじゃないかと、未だに自分のしたことがよく分からない。
 
 
その話を終えると、コメント欄のみんなも言った。彼は感謝してるよ。大丈夫だよ。こんな可愛い子と出会えて、その彼は幸せものだよ。きっと、良いことをしたよ。
 
 
 
その様子を、僕はじっと眺めていた。もう秋だった。